体臭を克服したい

体臭に長年悩んでいる女が日々の思いや悩みをつらつらと書いております。

ハードモード

仕事が辛い。

想像していた以上に臭い持ちが仕事をするということは厳しいようだ。

ただ与えられた仕事をこなして、帰っていく、それだけしかしていないのに、悪口を言われ、嫌われてしまう。こちらから相手を嫌ったことなんて一度もないのに、臭いのせいで相手から嫌われてしまう。

無視をされ、悪口を言われ、露骨に態度に出される。

今までの人生も決して良いとは言えない人間関係の中生きてきた。周りの人よりも辛い出来事は倍以上あったと思う。死ぬほど嫌なことを言われてきたし、その出来事はいまだに自分を苦しめる時がある。

それがこれからもずっと続いてしまうのか。臭い持ちが普通の仕事をすることは難しいのか。

臭い持ちの人だけが働ける会社があればいいのに。この会社、意外と上手くいきそうな気がするのは私だけだろうか。

人生生きやすくなりたい。仕事だって選ばずに出来る様になりたい。自分が楽しく生きていける場所を早く見つけたい。それがどれくらい先になるのかまだ分からないけど。

普通

ずっと普通になりたいと思ってきた。

臭いのせいでただそこに存在することが難しかった。どんな障害があってもそこにいるだけで悪口を言われることは少ないだろう。

私は存在しているだけで悪口を言われ、どこにも居場所がなかった。教室も職場も常に息苦しかった。


いることが許されない感覚をずっと味わってきた。私がいるだけでその場の空気は悪くなり、みんな鼻をすすり始めた。空気が悪いと言って窓を開けられたり、わざわざ私の近くまで来て臭いを嗅ぐ奴もいた。自分のせいで周りに迷惑をかけているという感覚をずっと感じていた。


当たり前が当たり前じゃない生活をずっと送っていたから、普通に存在できるということに憧れがあった。今もある。その憧れを目標に今も生きている。

普通が人によって違うことは重々承知だが、人と同じスタートラインぐらいには立ちたいと思う。これを願うことは無謀なことなのだろうか。私には分からない。他人の普通を望みすぎて現実が見れていないのだろうか。


いつか私にも”普通”な日常を送れる日々が来るのだろうか。他人と会った時に不安にならない、気軽に外に出かけられる、電車に気兼ねなく乗れる、隣に人が来ても堂々としていられる、人と楽しくコミュニケーションが取れる…、そんな当たり前のことが出来る”普通”の日常が来るのだろうか。今の私は何するにも臭いのことばかり考えてストレスだらけだ。


過去の清算


過去にされた嫌な出来事っていつまでも心に残り続ける。嫌な事をした方はきっと覚えてないのだろうけど、された方ってずっと心に残ってたりしませんか。


私はずっとずっと残り続けるタイプ。いつまでも当時と同じ温度で嫌な出来事として残っている。だからこそ、嫌な事をした方には不幸になってほしいし、自分のような苦しみを味わっていてほしいと思う。自分が忘れずに相手への憎しみを持ち続けることでそれがいつか実となり、何かしらの形で相手に降り注ぐことを心のどこかで期待している。


みんなはどうやってこの感情の処理を行っているのだろう。私は正解がわからない。何が自分にとって1番良い処理となるのかずっと探し続けている。

相手の憎しみをずっと持ち続けることは自分も疲れるし、何よりいつまでも嫌な相手に囚われている自分という感じがするのが嫌だ。かと言って今までのことを水に流せるほど相手を許してあげられていない。本当に何が正解なのだろう。過去に竹を割ったような性格の友人にこのことを伝えたら、「うーんめんどくさい!笑。私はそんなに人に興味ないわ。」と言われた。私も彼女ぐらいさっぱりと物事を考えられたら楽だろうなと思った。


私はきっと現状に満足出来ていないから過去のことをいつまでも精算できずにいるのだろう。ある程度の自己肯定感があれば、他人に何されてもどうでもいいと割り切れるようになるのだと思う。わたしのちっぽけな自己肯定感のせいで、現状に満足できずいつまでも他人の言動に振り回されている。


どうしたら自己肯定感が上がるのか。臭いに悩み、他人の言動にビクビクしてるうちはあげることなんて無理な気がしている。臭いの悩みがなければもっともっと強くなれるはずなのに。臭いさえなければ。

こんな考えをしてもダメなことは分かっているが、臭いさえどうにかなれば…と心のどこかで思ってしまう。


もっと強くなりたい。強い女性になりたい。

何事にもぶれない強い心を持った女性に。

人との付き合い方


コミュニケーションが疲れる。


人と話す時は臭いと思われていないか常に気にしながら話している。特に異性相手だとさらにそれが強まる。少しでも相手が鼻すんしたり、喉がガラガラするなどの臭いへの反応をしてきたらもう頭は真っ白だ。一気にその場が地獄に変わり、話の内容なんて入ってこなくなる。そして、その人と物理的にも心理的にも距離を取るようになる。相手が臭いの反応しているのを見るのは精神的に辛すぎるのだ。


これを続けていると周りからも少し距離の詰め方が難しい子として見られようになってしまった。どんどん他人との距離が開いていって結果扱いが難しい子としてみなされ、ちょっと浮いた存在となる。決して良いとは言えないコミュニケーションではあるが、自分が臭いで苦しまないために行き着いた先がこれだった。これを普通の人がみたら異常だと思うのだろうか。でもこれが私の日常なのだ。常に臭いのことを考え、会話しながら相手の様子を伺い、反応が出たら距離を取る。これを10年以上続けてきた。


ただ最近、なんだか苦しい。相手が臭いの反応した時にごめんあたし臭いんだよね〜って明るく言えたら楽だろうなと思う。今自分は相手は臭いことに気付いていても、私がそれに触れられたくないから自分から距離をとってその話題をさせないようにしている。私はどんどん腫れ物になり、臭いの話は絶対的タブーになる。そんなことを続けていたら心がどんどん苦しくなってしまった。

最近LGBTの方がオープンに自分の性について話して、周りからも受け入れられているのをみて自分もこうなりたいと思った。明るく、自分をしっかりと持って話していた。多少のいじりも笑顔で返していた。もっと自分の悩みを話せたらコミュニケーションも変わるのだろうか。性格も明るくなれるのだろうか。確固とした芯を持てるようになるだろうか。いじられても堂々としていられるようになるのだろうか。分からないけど、きっと今よりも生きやすくなることはなんとなく想像できる。周りに言って少しでも臭いについて理解してもらいたい。そして自分を受け入れてもらいたい。


私がこれを実現できるのは何年後だろう。すぐには難しそうだ。いつか私が楽しくコミュニケーションを取れるようになる未来のために、少しずつ自分を開示していけたらいいな。


臭いの経歴〜大学時代〜

大学に進学した。大学でも悩んではいたが臭いという反応をする人は少なく、とても生きやすかった。初めて体臭以外のことに目を向ける余裕が出来た。クラス制度がなくなることがこんなにも楽であるということを知った。友達も出来て楽しい日々を過ごしていた。ただ、日々の生活が充実したところで体臭がなくなるわけではなかった。相も変わらず体臭はずっと臭かった。一人暮らしをして部屋の匂いが臭くてとても悩んだ。どんなに清潔にしても良い匂いの部屋にならず、自分の体臭が臭いという事実を再確認した。

 

 

大学1年の秋頃、お金が欲しくてアルバイトを始めた。菓子の販売だった。バイトの決め手は、スタッフの人数が少なく、お客の年齢層が格段に高いところだった。これまでの傾向としてお年寄りは臭いという反応をする人が少なかった。本当は居酒屋、お洒落なカフェのような活気があって出会いもたくさんあるような場所で働きたかったが臭い持ちの私にとってはそれはとてもハードルの高いものだった。

結果としてそこのバイトでは、反応する人も少なくほとんど臭いで悩まずに働くことができた為、働けて良かったと思っている。ストレスフリーな良いバイトだった。

 

 

一人暮らしで金銭的にも余裕が出来たので、体臭対策を始めた。体臭に効くサプリや食べ物など、良いと言われるものは試していった。ただ、改善することはなかった。効いたと思えるものは何もなかった。臭いを別の匂いで誤魔化すのがいいのかと思い、良い匂いの香水もつけてみたが悪化させるだけだった。毎回期待を持って試してみてもそのどれもが上手くいかず、上手くいかないたびに落ち込んだ。

 

 

大学生の時、恋愛がとてもしたかった。大学の友達とはもっぱら恋愛の話で盛り上がった。大してよくも知らない同じ学科の誰々が彼氏いるらしい、なんて話題をよく話していたように思う。しかし実際、口では欲しいと言いながら、恋愛するのがとても怖かった。臭いという大きなハンデを背負っている私が恋愛をするなんてとてもじゃないが難しかった。一緒に出かけて、ご飯を食べて、手を繋いで、キスをして、sexをして。そのどれもが私には難しかった。相手に臭いと思われていないか常に気を使いながら一緒にいるのは私には辛い事だった。そもそも体臭持ちの女を好きになってくれる男性なんているのか、常にそんな疑問が頭にはあった。

学年が上がっていくにつれて、彼氏がいないことを伝えるといつからいないの?という質問が来るようになった。いつの間にか彼氏がいたことがあるのが当たり前の年齢になっていた。年々彼氏が欲しいという欲と彼氏がいたことがないのはやばいという焦りが増加していった。ただ、恋愛をするというハードルは私にとってあまりにも高すぎた。臆病な私は出会いの場に行くというアクションすら起こせなかった。臭いと思われて自分が傷つくのが怖かった。

そんな中、全く恋愛に興味ないと言っていた友人にも彼氏が出来た。就活のセミナーで一緒になった男性から食事に誘われ、何度かデートを重ねて付き合ったのだという。ただただ羨ましかった。体臭がなければこんなにも付き合うというハードルが低いのだ。その時私は体臭持ちのハンデがある自分、そのハンデが故に恋愛のスタートラインに立つ勇気すら持てない自分に絶望した。そしてただ友人を羨むことしかできないことがとてつもなく惨めだった。この時初めて、行動しなくては何も変わらないということに気付いた。

臭いの経歴〜高校時代〜

高校生になった。何とか行きたい高校に進学することが出来た。高校では臭いについて言われないようにしなくては。中学で何一つ解決していないのに強くそんな事を思っていた。高校では心機一転頑張ろう、私は期待に満ち溢れていた。しかし、現実は厳しい。当たり前と言えば当たり前だが、すぐに体臭の問題は出始めた。しかも悪化して。私がクラスに入るとクラスの臭いが臭くなった。モアっとした篭ったような臭い。クラスの人が空気が悪いと言って窓を開けた。それから、冬でも私のクラスは窓が空いてるのが普通になった。クラスの男子は私の臭いについてこそこそと話していた。女子が何も言ってこないのが救いだった。ただ、男子も中学の頃のようにあからさまな態度を取る人はいなかった。仲良くしてくれる子もできて中学よりはかなり生きやすかった。



当時、勇気を出して友達に私臭いかなと聞いたことがあった。分からない、臭くないと言われることがほとんどだった。自分の体臭が謎だった。ただ自分が使っているリュックや筆箱は必ず臭くなり、制服も女子のような良い匂いは全くしなかった。自分では感じることのできない臭い、でも確実に放っている、そして感じない人もいる、よく分からなかった。



中学高校と1番辛い行事は席替えだった。臭い持ちの人なら分かってもらえるだろう。席替えの日が近づくと不安でしょうがなく心が重かった。席替えの前日は夜も眠れないほど辛かった。本来クラスのお楽しみ行事なはずなのに私は大嫌いだった。私が近くになるとあからさまに嫌な顔をしたり、目配せをして当たっちゃったよ、、、のような合図を送る人たちがいた。本当に嫌なのはこっちだ!と心の中で思っていたが誰にもいえなかった。苦手な人が近くに来ると臭いに対する反応をされて何度か辛さで泣きそうになった。その度はを食いしばって必死に涙をこらえた。授業に集中なんて出来ず、その日をやり過ごすのに精一杯だった。

不安

ずっと臭いままなのかな

一生臭いままだったらどうしよう

怖い

自分にできることを全てやり尽くしてそれでも改善しなかったら私は生きていけるのだろうか。
ずっとトライアンドエラーの繰り返しで、もう心が折れかけている。
ずっと臭いままで、他の人が送っている当たり前の生活ができないまま一生を終えるのか?

神様がいるのならば

そして少しでも私にお慰みを与えてくださるのならば

少しでも希望の持てる未来をください