生きづらっ!
障害
今日障害を乗り越えた人のお話があった。みんないたく感動していたようで鼻をすする音があちこちで聞こえていた。確かに素敵なお話だった。
臭いは障害として認められないのだろうか。障害として認められたら私も少しは周りの人の涙を誘う話ができるようになるのだろうか。健康で体臭が臭いだけの私は皆んなから嘲笑の対象だ。毎日、鼻をすすられ、臭いといわれ、周りの空気を臭くする。臭いが病気として認められない現在、私はただ体臭がきつい体質をもっている女でしかない。障害としての診断もつかないから、体臭による生きにくさを抱えていてもそれを社会に認めてもらえない。悔しい。認めてもらえないことが。命の危険がある病気の人と同じくらい毎日辛い思いをしてるのに、こんなにこんなに苦しい思いをしながら日々生きているのに、私が病院に行ったところで気のせいと片付けられ、精神病の疑いがかけられるだけだ。麻痺があれば皆んな理解して配慮してくれる。点滴をしていたら病気なんだと理解してもらえる。でも臭いがあっても臭いと嫌がられるだけだ。認めてほしい。理解してほしい。私だって辛い思いをしてるのに。
いつか病気として、障害として認められたら、今日来てくれた人のように私も臭いの悩みについてみんなの前で話したい。少しでも体臭の辛さについて分かってもらえるように。そんな日いつか来るのかな。先は見えない。まだまだ真っ暗だ。
臭いの経歴〜中学時代〜
昔から臭いと言われてきた人生だった。初めて言われたのは中学2年生のころ。塾で男子があいつ臭えんだよなと言っているのを聞いてしまった。それまで自分の臭いが周りと違うことはなんとなくは感じていたが気にするほどではなかった。だからこそ私はその時天と地がひっくり返るぐらいの衝撃を受けた。とてもショックだった。
そこから体臭を気にする日々が始まった。体臭というのは不思議なもので気にすれば気にするほど酷くなるように思えた。塾だけで言われていたのが学校でも言われるようになった。言ってくるのは男子だった。私は常に臭いのことを考えていた。脳内の90%は臭いで占められていたと思う。毎日、学校に行ったらトイレに行って臭いチェックをしていた。残念ながら自分では自分の臭いを確認することは一度もできなかった。
臭いの悩みは誰にも言えなかった。学校で臭いのことで悪口を言われていることも言えなかった。1人で戦っていた。すごいストレスだった。振り返ってもよく頭がおかしくならずに学校に通えていたなと思う。
最悪な中学時代、私は何とか勉強だけにしがみつき、毎日ひたすら勉強していた。それはもう親にも褒められるぐらいの勉強量だった。「勉強が出来る」そこだけが自分の自慢のアイデンティティだった。臭いけど頭のいい高校に行けば何とか未来は切り開けるのではないか、当時はそんなことを思いながら過ごしていたように思う。